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課題解決事例 他社が行ったプラズマ窒化で酸化被膜が発生

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お客様の課題

N社様は、丸パンチで冷間鍛造の加工を行っていました。
丸パンチの工具寿命を伸ばすために、これまでプラズマ窒化も含め色々な方法を試したそうですが、現状のコーティングでは寿命があまり向上せず、他の方法を模索していました。

解決の内容・施策

パンチのコーティングが剥がれる原因

処理会社の炉の管理は適切か？


N社様が試したプラズマ窒化を行った処理会社は、磨きがあることを前提で処理をしていたので、窒化後の製品に茶色い酸化被膜ができやすい状態でした。
通常はプラズマ窒化でこのような被膜は形成されませんが、炉の管理が適切でないと茶色い酸化被膜ができることもあります。この酸化被膜があると、磨きなどのムダな作業が発生してしまうため、生産コストが割高になることがあります。
また、コーティングの密着性も悪くなるので、結果的に工具寿命をのばすことは難しくなります。

解決策

そこで当社は、工具表面にラスター窒化の拡散層を作ることで、後コーティングの密着性を向上させる提案をしました。
ラスター窒化は、化合物層を形成せず、拡散層のみを作ることで、金型の表面光沢を保ちながら耐久性を向上させることができる、プラズマ窒化の革新技術です。

コーティングの変更リスクについて


プレス加工事業者にとって、切削工具や金型のコーティングを変えるのは非常に大変です。工程変更や試し打ちも必要になり、手間がかかる上に、結果うまくいかないというリスクもはらみます。
また、コーティング部分は直接製品と当たる部分なので、慎重に選ばなくてはなりません。
そのため、多くの加工業者様ではさんざん検証や比較をした結果今のコーティングを行っていることが多く、コーティングの方法を変えることは多大な労力とリスクがあるのです。

ラスター窒化のメリット


ラスター窒化は工具とコーティングの中間層を作り、コーティングの密着性を上げるので、ノーリスクハイリターンが見込めます。化合物層を作らないので研磨除去は不要で工具寿命を伸ばすことが可能です。

効果・メリット

N社様の丸パンチとコーティング密着性は当社調べで2.8倍に伸びました。
これにより、丸パンチの工具寿命も更に伸びコスト削減と生産効率の向上が実現しました。

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